SLOWGUN × VANS 22日から、始まります。

もう30年近く世界の古着を見て参りましたが結局のところ、一番アドレナリンが騒ぐのが55〜70年までに作られたシャネルスーツのヴィンテージと対峙する時なのです。
当時のフレンチ・ヴォーグのトップモデルにしてCOCOのミューズでもあったマリーヘレンとかね、気品とエスプリとかわいらしさの調合具合がマイ・ベストなんです。
いつもこの時代の古着を持ってそうなSHOPや博物館に出くわした時、積極的に見せてもらってまして表から裏の隅々まで写真に収めております。
ご存知でしたか?この頃のスーツではほぼミシンを使いません。どう見てもハンドの運針、返し縫いしか見えません。これだけ打ち込みの甘いダレダレ素材に芯も貼らずに形にするのは裏地と表地を返し縫いで縦糸に沿って抱かせてるんです。
当然手縫いです。そして極めつけのアイコン、裾線にまつり付ける真鍮製のチェーン。これはおもりの役目でシルエットをストンと綺麗に見せる為の物。
これがやや変色してたりしてヴィンテージな雰囲気を盛り上げてるわけです。
以上が僕の国内外の出張と称して研究している趣味の世界なんですが、この度この言葉にしにくいディープ・フレンチヴィンテージの世界感をそのままVANSに乗せてみたわけです。
ハイブランドの中でも究極なフレンチ・ヴィンテージのオーラをどこまでストリートなスリッポンで表現出来るのか?素材はすべて本物、一切妥協はありません。
最後に顔つきの話。
向田邦子さんの言葉をかりるなら『昔の乗り物は顔がやさしかった。』まさにこの感じ。55〜70年物のシャネルスーツってどことなく優しい顔なんです。エンスーな車の様な。だからVANSの木型も70年代のエンスー顔。ちょっと丸っこいUS顔。
この企画者の気持ちって誌面では字数が足りなくなってしまうのでここで書かせていただきました。ありがとうございます。
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